この記事の目次
1.概要
DocuWorksでは電子印鑑を利用する機能がある。
これはDocuWorks文書を保護して特定のユーザーだけが開けるようにする用途で使われる。
そこまでセキュリティを考えないで、単に注文書に社印を押してデータで送るだけなら、社印の印影をスキャンし背景を透明にして貼るだけでも十分である。
最近よく見かけるPDFの見積書などは大体そんな感じである。
しかし、心配な部分もある。スキャンした印鑑を貼ったデータを相手に送った場合、その印鑑を悪用されないかという点である。そしてその印鑑を勝手に登録されて使いまわしされる恐れもあるので、印鑑をきれいに作りすぎないというのと、送る相手にも気を付ける必要がある。特に実印は使用しないことが重要だ。
2.検証
4つのパターンを準備する。
①FAXをPDFで受信した物
②FAXをdwxに変換しオリジナルのPDFを無しにする
③FAXをdwxに変換しオリジナルのPDFを有りにする
④FAXをdwxに変換しないで、オリジナルのPDFを有りにする
取り込んだデータ。
それぞれに印鑑を押してみる。
まず①を開くとPDFなのでAdobe Readerが起動するこれはPDFでの押印になるので今回は除外。
次に②の場合は開くとDocuWorks Viewerが開くので印鑑を押す。
次に③の場合は開くとDocuWorks Viewerが開くので印鑑を押す。
次に④の場合は開くとDocuWorks Viewerが開くがデータは無いので印鑑は押せない
従って検証できるのは「②のFAXをdwxに変換しオリジナルのPDFを無しにしたもの」と「③のFAXをdwxに変換しオリジナルのPDFを有りにしたもの」となる。
これらをデータで送る場合はdwx形式で送るとDecuWorksをインストールされているPCの場合、印影を選択して登録されて悪用されてしまう可能性もあるので、画像は荒くして、PDFに変換したほうがいいだろう。
3.実際に使う場合の注意点
会社の印鑑の場合印鑑証明という第三者機関の証明が必要になる。
社判(角印)の場合はその必要はないが、いずれにしてもデジタルの契約書の場合、会社の正式な契約書として法的効力を持たせるのは難しい。
ただ、双方の合意あればデジタルであっても契約書として扱うのは可能と思われる。
この辺の扱いは取引先のポリシーに準じるところが多いだろう。