1.概要
パソコン上のファイルを削除すると、データはゴミ箱に入る。ゴミ箱に入っているうちは開けばデータが残っているので元に戻せるが、ゴミ箱を空にしてしまうとデータは元に戻すことはできない。そこでゴミ箱を空にしてしまっても前に保存したデータを復活できる機能がある。それがシャドウコピーである。
シャドウコピーはデータを復活させるだけでなく、更新してしまったデータを元のデータに戻すこともできる。
どういうことかというと、データを過去のある時間に戻せるのである。つまりタイムスリップしたような感じである。ただ、どんな時間にでも戻せるわけでは無く、設定した特定の時間に戻すと言ったイメージである。例えば15:00に消してしまったデータを12:00に戻すとか10:00に更新してしまったデータを7:00に戻すとか、数日前の12:00に戻すということも出来る。これは設定と容量次第である。
2.確認
通常シャドウコピーは設定されていないが、シャドウコピーが設定されているかどうかを見るには、フォルダを右クリックしてプロパティを開いてみる。
ここで「以前のバージョン」というタブを押してみる。「利用可能な以前のバージョンはありません。」と表示されたら、シャドウコピーは設定されていない。
3.設定方法
「スタート」をクリック。
検索窓に「con」と入力するとコントロールパネルが表示されるので「コントロールパネル」をクリックして開く。
「システムとセキュリティ」
「Windowsツール」にある「タスクのスケジュール」
「タスクの作成」をクリック
「全般」タブで名前を入れる。
ここでは「シャドウコピーC」と入力しています。
「ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する」にチェック
「最上位の特権で実行する」にチェック
「Windows10」を選択
「トリガー」タブにて「新規」をクリック。
下の画面のように
「タスクの開始」は「スケジュールに従う」を選択。
「毎日」にチェック
開始を今日の17:00にしました。
「繰り返し間隔」を3時間にする。(3時間は選択できませんので手で入力します)
「有効」にチェックして「OK」をクリック。
「トリガー」のタブで1行追加されました。
「操作」のタブで「新規」をクリック。
「操作」の所で、「プログラムの開始」を選択する。
「プログラム/スクリプト」に「wmic」と入力
「引数の追加」で「shadowcopy call create Volume=C:\」と入力
「OK」をクリック。
「操作」のタブに操作が1行追加されました。
「条件」のタブをクリック、画面のように電源2箇所にチェックがついていることを確認します。
「設定」のタブをクリック、そのままにして「OK」。
ユーザー名とパスワードを聞かれますので、入力して「OK」します。
「タスクスケジューラライブラリ」に1行追加されました。
表示されない場合は一度タスクスケジューラを閉じて再度開きます。
今回新しくできた「シャドウコピーC」で右クリックし、「実行する」をクリックしてみます。
これにより、直ちにシャドウコピーが実行されます。
次にバックアップの保存容量を変更します。
「スタート」で右クリックし、「システム」を選択。
「システムの保護」をクリックします。
「保護設定」のところで「ローカルディスク(C:)(システム)」を選択し、
「構成」をクリックします。
スライダーを動かしてシャドウコピーの容量を決めます。およそ10%にして「OK」。
4.動作確認
設定を確認するにCドライブの任意のフォルダを右クリックしてプロパティを開き、
「以前のバージョンの復元」を選択します。
まだ1世代しかありませんが、ここに先程の最大使用量に応じて複数の世代が追加されていきます。
「復元」をクリックすると以前に保存されたデータになって上書きされてしまいますので、
注意が必要です。「開く」で中身を開いて必要なデータをコピーペーストして使用したほうが無難です。