1.現象

あるソフトをインストールする時、.NET Framework3.0  .NET Framework3.5 などの古いバージョンが必要な場合があり、それが入っていないため、ダウンロードに進むが途中で止まることがある。エラー番号:0x800F0954 が出るが、他にも頭に 0x800 が付くエラーが出ることが多い。このエラーが出ると色々と面倒くさい。

2.対応方法

.NET Framework2.0  .NET Framework3.0   .NET Framework3.5 をインストールするには「コントロールパネル」の「プログラムと機能」に「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックする。

下のような画面が出るので、「.NET Framework3.5・・・」にチェックを付けて「OK」をクリックする。余計なものは付けなくてもいい。

よくわからない方やダメな場合は手動でインストールする必要があるのでマイクロソフトのサイトから.NET Framework3.5を直接インターネットからダウンロードし、インストールをする必要がある。「マイクロソフト .NET Framework」でググれば出てくる。ニセサイトに誘導されてニセサイトのバナーを押さないように注意する。書いている意味が解らない人は詳しい人にやってもらったほうがいい。またウイルス対策ソフトがブロックする場合もあるので、ウイルス対策ソフトの一時的な止め方など、その辺がよくわからない人も詳しい人にやってもらったほうがいい。

しかし、インストール中、同じようにエラー番号:0x800F0954が出て止まる、あるいは0x800~で始まるエラーの出る場合がある。というか殆どエラーが出ることの方が多い。

3.WSUS が原因の場合が多い

今回現象が出たパソコンの環境は Windows10 1909 pro で、WSUS の配下にある。ある程度の規模の会社であれば WindowsUpdate を WSUS というサービスをサーバで管理しているはずだ。つまり使っているパソコンの Update が会社で管理されているのである。WSUS は勝手に社員に WindowsUpdate をさせると失敗して壊したり、Update に業務用のソフトが動かなくなったり、ライセンスが消されたりするのを防ぐために使われている。つまり Update のタイミングを会社が図っているのである。例えば、CAD のソフトが入っているとして、WindowsUpdate を先に行うと、CAD がその新しい Update に対応していないので CAD がバグったりする。他によくあるのがプリンタでスキャンが出来ないとか動作しないとか、会計ソフトでプレビューがおかしいとか色々なことが起こるのだ。それぞれのメーカーがその修正を行って、バージョンアップするまでタイムラグがあり、場合によっては修正してくれないこともある。そのため WindowsUpdate を WSUS を使って遅らせなければならないのである。
今回の場合は WSUS に特定の更新プログラムがないとエラーはいつまで経っても直らない。
システムの管理者は 1909 のバージョンに対応する更新プログラムを最新になるように承認する作業が必要になる。残念ながらこの作業は WSUS のわかるシステム管理者しかできない。
WSUS の管理を外部に委託しているところは、管理者から管理会社に説明して対応してもらう必要がある。管理会社の SE は今回の場合は 1909 のバージョンを最新にするように承認し、2004 以降のバージョンについては未承認のままにする。さらにその問題の社員のパソコンに即反映させるためのグループポリシーのコマンドを走らせたりしなければならない。しかし、1909の最新の状態にすると別の問題が発生する恐れもある。そのため別のポリシーを作成して他のパソコンと区別して管理しなければならないこともある。いずれにしても難しくて面倒くさい作業なのである。そのため、管理者も管理会社も面倒なのでやりたくない。どうしても管理者がやってくれないのなら、そのソフトを使うための専用パソコンとして1台要求した方が早いかもしれない。

4.そもそもの原因は

実はそもそもの原因の本質は会社の管理者が悪いのでもなく、委託しているシステム会社が悪いのでもない。インストールしたソフトが悪いのである。今回の場合本当の解決策は 0x800F0954 のエラーが出ないようにそのソフト会社がプログラムを改修しないといけないのである。ソフトと言うものは開発工数を少しでも減らすために .NET Framework を使う。いわゆる開発を楽にするプログラムのパッケージのようなものだ。今回の場合は古いバージョンのものを使って開発されているので、新しいバージョンに置き換えて再度プログラムを改修しなければならない。しかしこれも結構お金がかかるので、中々ソフト会社もやりたくないのである。ソフトの保守料金を貰っていなかったり、サブスクリプションでもないと、なおさらやりたくない。もしこのソフトが自社からソフト会社に開発を依頼して作ったものであれば、もし保守費用を払っているのであれば強く言って直してもらう必要がある。

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