今回はサラリーマン家庭(以下労働層)の子供が医者になるためにはどうすればいいかを考えてみる。
医者になるためにはまず医学部に入らなければならないが、労働層の子供は国公立大学か自治医科大学、防衛医科大学ぐらいしか選択肢がない。
私立は授業料だけで4000万円程度かかるので、労働層の子供では無理である。防衛医科大学や自治医科大学の難易度は東大医学部、慶応医学部並なので、一般的には地方の国公立大学医学部を狙うことになる。

国公立大学医学部に合格するためには、第一関門のセンター試験(次からは大学入学共通テスト以下センターと表記)で9割以上取る必要があり、普通に勉強しただけでは合格できない。
経営者や資産家等(以下富裕層)の子供は幼少期から勉強を習慣づけ、地域の最高レベルの中高一貫校に通い、センター9割が難しいようなら、私立医学部一般入試あるいは私立大医学部の学校推薦を狙う。学校推薦は経済的に豊かな家庭で無いと、推薦してもらえないと聞く。大学側も数千万円程度の大学債いわゆる寄付を期待しているので、強制ではないが、それが払えない家庭だと来年度から推薦枠が無くなってしまうため、高校側も慎重になるのだろう。また、私立の場合、大学によって○○会とか様々な特別な枠があり、ある程度の成績があればお金で入れるところもある。

労働層の子供は環境の悪い公立の中学高校で勉強し、センター9割を狙わなければいけないので、かなり至難の業である。
センター9割というのはどの位難しいかと言うと、大体半分の時間で問題を解き、2周見直しをするような感じである。
わからない問題は無い位のレベルで、如何に点を落とさないかが重要になる。
また、2次試験も医学部の場合難問が出題されるので、いくら勉強しても運悪く落ちることもあり、何浪もしなければならないこともある。しかし、最近多浪者は面接で落とされる傾向にあるとも言われており、2浪してダメならあきらめて別の道に行くとか、ある程度期間を決めてやらないと人生がおかしくなってしまう。

したがって、医学部に入れるのは、成績の良い富裕層の子供か、本当に頭の良い労働層の子供しか難しいのが現状である。

おすすめの記事