父親が胃がんの手術で1週間ほど入院していたが、検査の結果が悪く再度1週間入院し退院した。
もう80歳を超えている後期高齢者なので、痴呆症も患っている。
痴呆症を患っていると、訳の分からないことを行ったり、言うことを聞かなかったり、場合によっては暴れるので、病院関係者も大変である。特に冬場は何度もトイレに行くので、自分で出来るならいいが、介助が必要なので医療従事者の負担も大きい。
そのため、ぞんざいな扱いを受けたりすることも多い。老人の場合、先も短いので、手術も研修医が行ったりするのが現実である。よっぽどお金があれば、名医の手術を受けられるが、全身に麻酔がかかっていると、実際に誰が手術しているのかはわからない。
老人の手術は、痴呆症が進むリスクがある。原因はよくわからないが、父親の場合も2週間の入院でかなり痴呆症が進んだ。全身麻酔や環境や何らかの影響が脳に起こるのだろう。最近はコロナの影響で手術の立ち会いも出来ないし、見舞いに行くこともできない。そういったことも痴呆症が進む原因にもなるのだろう。病院もコロナの対応でベッドや医療従事者が足りず、今入院すると結構悲惨な目に遭う印象である。
父親と実際に会って話をすると、本当に訳の分からないことを言っている。じっくり聞いてみると。
トイレに草が生えているとか、木の枝や葉っぱを細かく切って、それである柔らかさの葉っぱを誰かに渡すと、トイレの流れが良くなるとか言っているのである。
恐らくトイレがうまく流れないのと、過去にあった記憶の中で、誰かに漢方のような葉っぱを渡すと何かが良くなった経験があるのと、排便が流れないのは水の流れることにより、T字パイプ内の水圧の関係でうまく流れないことがある経験などが、ごちゃ混ぜになっているような内容であった。
どうも現実と夢と過去の経験がうまくつながっていないような感じで、記憶の神経細胞が所々途切れていておかしなことを言っているような気がする。本人は自分が言っていることは正しいと思っているようだ。
痴呆症で無くても、寝ているときに見る夢はそんな感じで、無茶苦茶な内容が多いが、それが昼間でも見えているような感じなのであろう。痴呆症になるのはアウトプットが極端に少なくなっているのが原因のような気もする。語彙力が少なくなっており、自分の言いたいことが言えなくなっている感じでもある。痴呆症で無くても人と話す機会が少なかったり、話すのが苦手な人は痴呆症になりやすいのかもしれない。
刺激も無く毎日同じことをやっている人や、人と話をする機会が少ない人、自分でやらなくても周りが何でもやってくれる人などが痴呆になりやすい気もする。
脳細胞は神経細胞の集まりのようなもので記憶を保っているので、刺激を与え続けないと退化していくので、常に刺激を与える必要がある。これは筋肉を同じだ。一番いいのは人と会話すること、歳をとっても色々なことに無理をしてでも挑戦する人というのは、痴呆症になりにくいのかもしれない。
逆に自分の母親は後期高齢者でも、全然ボケてもいないし、車も普通に運転するし、i-Phoneも使っている。友達も多いし、よく電話がかかってくるし、LINEも頻繁に送られてくるし返信もしている。やはり意識的に行動しているので、ボケにくいのだろう。それでも最近は体中が痒くなったりしているので、老々介護ストレスや睡眠不足、内臓も弱くなっているような感じである。食事を3食から2食、1食と減らし、それでも肉は食べることと、水を多く飲むことと、適度な運動をするようにアドバイスをした。デイサービスでも利用できれば、介護疲れも少しは解消されるのだが、コロナの影響でなかなか利用するのが難しくなっているので、早くワクチンの接種とコロナの収束が必要である。