私立の中高一貫校は受験したほうがいいのか、それとも公立中学公立高校でも十分なのか?

将来難関大学を目指すのであれば、私立の進学校に通ったほうが良い。私立の進学校は学校の授業のスピードが公立中学とは全く違うからである。大体高校2年までに高校3年までの範囲を終了する。そして高校3年生は受験に備えた勉強をするのである。一般の公立高校では高校3年までに全部終わらない学校の方が多いだろう。どちらが有利かは明らかである。

もちろん、高校位になると、学校で勉強するよりは自分で勉強するようにならないとダメなので、学校の授業の進み具合は関係ないかもしれない。自分で考えて勉強できる人はどこの学校に通ってもいいが、周りに流される人はきちんと進路指導してくれる学校に通ったほうがいい。

それに公立中学に通うと高校受験をしなければならない。これが結構無駄である。中高一貫校では中3で既に高校の勉強をしているのに、公立中学では3年生で受験により足止めを食らうのである。高校受験があるのに中3から高校の勉強はしないだろう。

ただ、問題はお金である。親の年収が低いと私立の中高一貫校には通えない。学校にもよるが、毎月の授業料は5万円以上、公立と違い歩いて通えないので、交通費が月に数万かかる。制服も学校指定のものになるので、2年で1回25万円位かかる。制服以外にも体操服や体育館シューズ、水着やカバン、靴、靴下まで指定の学校もある。それが公立よりも何倍も高いのである。修学旅行や研修旅行などイベントも多く、それも結構高い。寄付金まで半強制で払わなければならない。特に推薦を取りたい人は必須だ。お金が払えるのであれば通ったほうがいいだろう。

それと、もし志望校が不合格になった時のことも考えておかなくてはならない。試験はいくら勉強したからと言って受かるというものでもない。運が悪く不合格になることもある。そうなった時、滑り止め中学でもいいのか、落ちた時は公立中学へ行く覚悟はあるのかなど、あらかじめ心の準備をしておく必要がある。

実は自分は保育園、小学校、中学校、高等学校、大学と全て国公立であった。自分で言うのも何だが、お金のかからない子供だったので親孝行である。逆に自分の子供は幼稚園から大学まで小学校以外全て私立である。だからその違いというのは痛いほど良く分かっている。子供が小学校5年生の時に私立中学の受験勉強をしているにも関わらず、不運にも自分は失業してしまった。高齢ということもあり就職先はなかなか見つからず、とうとう社会保険料も払えなくなって、それでも中学受験はあきらめてくれと言うわけにもいかず、必死で仕事を探し、やっとの思いで就職先を見つけた。その後私立中学に合格した。結構過酷な会社であったが、辞めるわけにもいかず、何とか踏ん張って今に至るというような感じである。

本当に綱渡りのような人生だが、子供を私立中学に行かせてよかったと思っている。たまたま自分の場合は子供が志望校に合格してくれたので、よかったが、不合格になった場合は、滑り止め中学には行かないで地元の公立中学でリベンジする予定であった。やっぱり学校は自分の行きたいところに通わせたほうがよい。自分が高校も大学も大学の研究室も会社も、全て行きたいところに行けなかったという何とも運の無い人間だから、子供にもそんな悲惨な人生を歩ませたくなかったためでもある。

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