大体学歴なんて関係ないという人は、高学歴か、企業経営者で成功した人に多い気がする。
企業経営者の直下で仕事をしたり、経営層の人と話をすることがよくあるが、学歴にコンプレックスを持っている人も多い。Fランクの私立大学しか卒業できなかったのに、社長になっている人もいる。先代が起業に成功し、そのご子息が社長になっていることもある。
お金を稼ぐだけなら、学歴は関係ないというのは本当である。お金を稼ぐには基本的に、価格の低い資本に(何かが無い場合もある)何らかの作業をして、それをお金に換えて手に入れればよいので、その手段を持っていたり、気づけばそれを実践するだけでお金を稼ぐことができる。
サラリーマンの場合は、自分の体と時間を資本に、会社に労働という作業を与え、給料というお金を手に入れるという形だ。投資家はお金と言う資本を、高くなると思われる株や商品を探して買うという作業をして、上がったら売ることでお金に換えてお金を増やしていく。
高学歴の人は学歴という肩書で成功したのではなく、自分の実力で成功したと思われたいものである。だから学歴は関係ないと言う。
企業経営者で成功した人は、実際にFランクの大学でも、高卒でも成功することはできるので、そう言うだろう。
ランクの高い大学の人は有名企業を目指すのだが、ランクの高い大学の人から順番に有名企業に入れるわけではない。大学に入ってからも、勉強を続け、様々な活動をしてコミュニケーション能力を磨き、見聞を広げ、就職活動の対策をして有名企業に合格していく。そうしかなった人や、何らかの理由で合格できなかった人は、ランクを下げて一般企業を受ければいいのだが、プライドが高いと、聞いたことが無いような会社には入りたくないし、たとえ応募したとしても、逆に学歴が高すぎると、プライドが高くて使え無さそうに思われて不採用にされるケースも多い。そうなると、「こんな会社に落とされた。学歴なんて関係ない」となるのである。そして中には高学歴ニートになる人もいるのである。
高学歴の大学に入っても、そこで次の方向を見据えて努力を続けなければ、学歴は意味が無くなるのである。
企業に入ってからは、やはり学歴は重要になるのだが、これは配属先にもよるし、上司の学歴も影響してくる。
上司が自分と同じような大学や学部であれば、かわいがられて、他の人よりも有利に昇進していく。しかし、中途半端な企業に高学歴の人が入ってしまうと、上司の方が低学歴なので、非常に警戒されるのである。実体験であるが、自分の学歴よりも低い学歴の人が上司になり、仕事に多大な負荷を与えられ、罵声を浴びせられ、足で蹴飛ばされ、早く辞めさせてやろうと嫌がらせを延々に受けたことがある。今ではテレビで報道されるようなレベルのパワハラであるが、昔は結構普通にあり、会社で飛び降り自殺する人もいたくらいである。その上司は今では皆が知っているある会社の社長になっているのだから、今でもその会社の名前を聞くと、腹わたが煮えくり返る。
では、高学歴の人が中小企業に行くとどうなるのかというと、今度は高学歴であっても殆どの社員は東大、京大、早稲田、慶応ぐらいは高学歴だと知っているのだが、それ以外の大学は全然知らない場合が多い。中小企業では殆どがFランクの大学出身者か高卒、専門卒しかいないので、大学のレベルとか全然わからないのである。そのため、学歴は関係なく実力で勝負しなければならなくなる。
しかし、最初は異質な者が入ったということで、嫌がらせを受けたり中々馴染むのに時間がかかるが、そんなのは無視して、もくもくと成果を上げていくと、そのうち周りも認めるようになり、最後には会社の中核となる仕事に就くことになる。
高学歴の人は、圧倒的に視野が広く、応用力があり、自発的に行動ができる人が多い。記憶力高く自分で自分を管理できる。論理的に判断し、判断力もあり、目的意識も高く、知識も豊富で、語彙力も専門知識も多いので、Fランクや専門卒、高卒とは全く違うのである。だから、何処へ行っても本来あるべき位置に落ち着くのである。
これらの能力を磨くには幼少期からの教育が必要で、高学歴の人はその道を歩んでいるので、そういった能力が自然に鍛えられ磨かれているのである。