最近では子供にはやりたいことをやらせればいいとか、得意なことだけを伸ばせばいいとかいう風潮があり、子供にあまり勉強熱心にならない親が多い気がする。そのため、1本シリーズで記事を書くことにした。
1.学歴を作るために勉強することは無駄なのか
一般の人の大部分は上にも書いた風潮に流されて、勉強なんて無駄だとか、高校や大学に行っても無意味だと勘違いし、努力も勉強もせず、中卒、高卒、専門卒、Fラン大(ボーダーフリーの大学、誰でも入れるということ)卒となり、社会に出て現実を知り苦労することになる。
そもそも学歴は無意味だとか言っている人は東大卒だったり、ある程度の高学歴だったりすることが殆どだ。
そしてその多くは中高一貫校を出ている。
逆に高卒で成功した人が学歴が無くても成功できるということをアピールしている人もいるが、実際のところそれは全体の一握りである。
生まれつき頭のいい人は数千人に1人くらいはいる。そういう人は高卒で大学に行かなくても元々の能力が高いので、本来勉強すればどこの大学でも入ることができたはずなのだが、能力が高い故、他のことに集中し大学に入る機会を逃したパターンが多い。
富裕層の人たちについてはその辺のことはよくわかっているので、幼少のころから子供をレベルの高い中高一貫校に入れようと努力している。幼少期に多くの知識を身に着けると言うことも重要だが、努力をするという能力を磨くということが重要で、特に最近そのような傾向が再び強くなっているような気がする。
2.中高一貫校を目指す小学生の学校生活
親が小学生だったころを思い出してみよう。
必ずテストで毎回100点を取っていたり、学校では全然勉強しているように見えないのだが、オール5だったり、そういう生徒が絶対いたはずだ。そして6年生になると冬休み前から突然学校に来なくなるのである。
本当に生まれつき頭のいい子だったり、別の事情だったりすることもあるが、殆どは中高一貫校を目指すために中学受験を目指して専門の塾に通っている児童である。中学受験に浪人は無いので一発勝負だ。コロナやインフルエンザにかかるわけにもいかない。そのため最低出席日数を獲得したら、学校を休んで勉強するのである。
この子たちは学校の授業が簡単すぎて、学校に行く時間が無駄すぎてしょうがないのである。それもそのはずだ、子供にターボエンジンが付いたような感じなのである。だから、周りの児童はバカに見えているはずだ。学校から宿題が出ると、簡単で無駄な時間を使わなければならないので、親が代わりに解いていたりする。
3.どんな勉強をしているのか
中学受験は小学生がフラッと受験して受かるものではない。
もちろんそうして受かる中高一貫校もあるが、そんなところを受けても先がないので仕方がない。
通常は中学受験専門の進学塾に通う。一般的な学校の勉強を先取りしたり補習する補習塾ではない。
ここは間違えないようにしないといけない。どこの地方にもこういった進学塾があるはずだ。
中学受験の勉強は小学校の内容を逸脱している。例えば一例だが中学で勉強する連立方程式なども既に勉強している。受験ではツルカメ算とか言って小学校の指導要領の内容を逸脱しないようになっており、連立方程式を使わなくても解けるのだが、この解き方が大学受験でも役に立つのである。
公立から進んだ大学受験生は普通のやり方で受験問題を解くので効率が悪いが、中高一貫から進んだ生徒は同じ問題を別の視点からも捉えることができ、いとも簡単に解いていくのである。
この能力は小学生まで出ないと身に着かない。自分は公立から進んだので、この違いをまざまざと見せつけられ、どれだけ勉強しても既に時遅しで、かなり苦戦した覚えがある。
この能力はリモート授業や独学では身に着けるのは難しい。受験を経験した者ならわかるのだが、この勉強量は自分単独やリモート授業では圧倒的な量の差があるのである。
こういった進学塾を通っても目的の中高一貫校に通えなかったとしても、その努力は全然無駄にはならない。
万一受験した中高一貫校を全て落ちたとしても、公立中学に通い高校受験ではかなり優位な位置に立っているはずである。
これも親が中学生だったころを思い出してほしい。
やはり、勉強をあまりしていなくてもオール5だったり、いつも満点近い成績を取っている生徒がいたはずだ。
上位10%にいる生徒はやはり中学受験を経験した生徒である確率が高い。
公立の進学校に進むか、再び中高一貫の高校から入っていくことが多い。そして本流の大学受験のコースに戻るのである。