Youtube などを見ると最近、会社を辞めて独立した方がいいという風潮がある。本当だろうか?

1.自分の経験

自分が過去の経験をまとめたものがあるのでリンクを貼っておく。

自分の場合、仕事柄何度も転職を繰り返しているが殆どが正社員の転職である。何でそんなことができるのかというと、フルスタックのITエンジニアだからである。看護師や美容師などと同じで引継ぎが殆ど無くても他の会社で直ぐに仕事ができるからである。派遣の場合ITでも狭い範囲の仕事なので他に替えがいくらでもいる。しかし、フルスタックのエンジニアの場合、ITの全分野をカバーしているのと、さらに様々な業界の業務もレイヤーとなって広く網羅しているので、中々替えがいない。自分の場合、IT企業を渡り歩くのではなく IT 以外の業界を渡り歩いている。今は企業の IT環境 を任されている。
なぜこれだけたくさんの転職を繰り返してきたかというと、上のリンク先にも書いてあるが、経験を積んで自分をバージョンアップさせる必要があったからである。
大学を卒業した時点ではメーカーで開発をしていたので、CADを使うことはあったが、パソコンは殆ど使うことがなかった。そもそも Windows とか Mac とか無い時代である。
途中、その後別の会社に転職したが会社が潰れ、今までの経験や技術が全て無駄になり、途方に暮れていた。「無くなってしまうような経験や技術ではダメだ、なるべく長く経験の活かせるものをやろう」と思い、IT の仕事をすることにした。
しかし、実際に始めてみるとかなりの経験と技術が必要で、それを短期間で一気に勉強する必要がある。そのため働きながら専門学校に通ったり、転職を繰り返して様々な経験と技術を習得した。転職を繰り返していると、自分を必要としている分野、待遇と仕事の過酷さ、業界によるITの捉え方の違いなど色々と分かってきて、結局今企業の IT 環境をひとりで回している。

2.独立は考えなかったのか

転職を何度も繰り返していたが、独立は考えていなかったのかというとそういうわけではない。実は今も考えている。
元々大学生のころ、パチプロで(こういうことを書くと凄く胡散臭いから書きたくないのだが事実だからしょうがないので書く)月に150万円位の収益を上げていた。攻略プロだったので、やり方さえ覚えれば誰でも出来る物だが、お金と言うものは何かを掴めば簡単に増える物だという認識を既に学生の頃から持っていた。当時プラザ合意で1ドル180円以上だった気がするが、学生で海外に遊びに行くような人は殆どいなかったが、自分は良く海外旅行に行っていた。ITの仕事をする前から、MS-DOSの時代にはパソコン通信やVIDEO-TEX通信網を使った競馬予想システムを作ったり、Webサーバをレンタルで借りて、まだドメインの取得も結構手続きが面倒なころからホームページを立ち上げて通販サイトをプログラムから自分で書いて構築し物販もやっていた。まだAmazonも楽天も殆ど知られていない時代である。この時もパチンコと同じくらい月150万位売り上げていた。実際には仕入れが半分ぐらいなので月80万ぐらいである。これが丁度1990年代の頃である。
2007年ぐらいから株やFX、先物を始め、ブログが2009年から(このブログの前のもの)、2013年には中国輸入もやり、2016年には仮想通貨も始めている。
結構何事も普通の人よりも割と早い時期に始めており、ビットコインは30,000円の時からやっていた。
しかし、今通販は面倒臭いので辞めたし、中国輸入も大して儲からなくなったので辞め、株は米国株、インデックスや投資信託を放置、日経先物も絶対儲かる時だけやっている。FXは自分に合わないので勝ち逃げした。ビットコインもアービトラージシステムを開発して自動で回していたが、急騰してから儲からなくなってしまったので、現在放置といったところだ。そして今はポスト資本主義を見据え様々な研究をしている。

3.会社を辞めて独立しないのか

会社を辞めて独立しないのかであるが、今の状態では会社で勤めていた方が独立して稼ぐよりも楽なので勤めている状態である。転職を繰り返しているうちにバージョンアップしてきたので年収もそれなりに増えている。年金も意識しているのだが、年金の受給額は働いているうちに収めたお金によって額が変わるので、なるべく長く勤めた方がいいし、受給時期もなるべく遅く70歳位に繰り下げた方が得になる。そう考えると70歳まで働かなくてはならなくなってしまうが、今の感じで行くと、老化でそこまで体がもたないだろうと予想する。70歳になって自由になっても仕方ないので、できれば1年でも早くリタイアできればと考えている。貯蓄が減っていくのは耐えられないから、安定して何もしなくても収益が得られるような環境を作る必要がある。

4.実際の所独立した方がいいのか

実際、サラリーマンを続けた方がいいのか独立した方がいいのかというのは人それぞれだと思う。
自分の場合、既に年齢的に転職は難しいし、サラリーマンの年収を超えるだけのサイドビジネス収益には達していないので直ぐにサラリーマンを辞めることはないが、状況が変われば会社を辞めれるように準備はしておいた方がよい。
若い人なら、例えば有名な大学を出て大手企業に就職し、それなりの待遇を貰い、仕事にやりがいがあり、将来会社で有望な地位に着ける可能性があるのなら辞める必要はないだろう。
しかし、大手企業に勤めたとしても行きたくない部署に配属されたり、パワハラセクハラ上司の元でやりたくもない仕事をずっとやらなければならなかったりするのであれば、転職を視野に入れて行動した方がいいだろう。自分に何らかのスキルがあり、またはどうしてもやりたい仕事があり、無給でノウハウを勉強してでも学んで独立したいというのならそれでもいいだろう。
未経験の仕事への転職は基本的に20代が限界である。そして経験があっても転職は遅くても39歳までが限界である。もちろんそれ以上になっても可能ではあるが、給料が極端に安くなったり、ブラック企業だったりで、待遇のいいところに行くのは不可能に近い。
独立であれば年齢は関係ないが、それなりのスキルやノウハウを持っていないと何年も収入無しで暮らしていかなければならなくなるので、覚悟が必要になる。


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